環境大臣 イランの環境問題の根本的要因たる欧米の制裁措置を非難

 イランのエブテカール環境大臣は先日首都コムにて政府主導で開催された各省庁の成果公表会に登壇した。
 大臣は国の環境問題とその要因、及びこれらに対する政策と成果に関して発表を行い、この場において「米国の制裁はイランの国民生活など本来の目的とは異なる経済的損失を作り出し、結果的に対イラン制裁がイランの環境問題を悪化させる作用を持つに至っていることは否定しようがない事実である。」と述べた。
 この主張の根拠として挙げられたのが最大都市テヘランなど都心部での大気汚染を取り上げて、「アメリカによる対イラン制裁はイラン各地で使われている自動車、特に調達に資金を要するトラックやバス等はをより環境に配慮したものに置き換え、環境を改善しようと試みるイランの取り組みを阻害する大きな要因として機能している。」と発言した。
↑旧式化に瀕しているイランのトラック
 エブテカール環境大臣は「制裁化においてもイラン都市部の大気汚染問題は緩やかに改善しつつあるとして、環境省の掲げた排気ガス削減策が効力を発揮してきている。」と環境省が厳しい状況下にも関わらず環境問題に対して取り組んできた成果を公表した。
 また都市部の環境問題の改善に関してはイランの国内自動車メーカーによる過酷な制裁下での積極的かつクリーンな自動車開発の成果も複合的に作用した結果でもあると補足している。
 これまでの環境汚染、環境保護に関する戦いを振り返り「やはりアメリカの制裁措置がこうした問題をより長期化させ、地球環境を破壊する効果があり、イランがこれまで制裁に起因した環境被害を被ってきたことも忘れてはならない事実である。他国の環境破壊に直結する不当な制裁が直ちに解除されることを望んでいる。」と締め括った。

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【FNH】テヘラン国際通信 日本語ジャーナル

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