ソレイマニ司令官殉教事件から2年、後任司令官報復示唆

↑本年の殉教者ソレイマニ追悼行事の様子。ライシ大統領の横で後任のカーニー少将が悲しみに暮れている。
 2021年1月3日、イランは英雄を失ってから2年の月日が経った。今年もイスラム革命防衛隊の諜報部門を担当し、レバノンにてイスラエル軍の攻撃で殉教したガーセム・ソレイマニ司令官の追悼行事が行われた。
 今年の追悼式典はライシ現職大統領が出席した他、最高指導者まで追悼のメッセージを送っている。ライシ大統領の他に本式典の参加者として注目されたのが、革命防衛隊のイスマイル・カーニー少将である。 
 彼はソレイマニ司令官の右腕として働いており、先の司令官の殉教により彼のポストを引き継いだ人物である。
 彼は式典の場で「ガーセムハッジの殉教は我々の失った損害の中でも最も代表的なもので、忘れることのできない喪失である。我々はこの苦しみと悲しみを忘れない。卑劣な蛮行に及んだ犯罪者体制に神の裁きが下るだろう。我々から司令官を奪った彼らに対して我々は容赦はしない。」と攻撃に対する非難と報復を示唆するコメントを読み上げた。
↑ソレイマニ司令官と彼らに同行し殉教した物の肖像が街中に掲げられる様子。
 ↑江戸の在日イラン大使館に掲げらるソレイマニ肖像
 ソレイマニ司令官はイランイラク戦争中に徴兵されイランを侵略せんとするサダム体制軍との戦いに参加。実戦でその指揮官としての能力を買われて一召集民兵から師団長にまで数年で異例の出世を遂げている。
↑イランイラク戦争でのソレイマニ司令官

イランイラク戦争に始まる一連の紛争が収まると彼はゴドス軍と呼ばれる革命防衛隊の諜報部隊を組織し、自国の防衛とイランイラク戦争以降不安定化したイラン周辺地域における安定化に貢献した。イラクでの宗派を超えた紛争への人道的介入や、イラン北方方面の国境警備において外国の麻薬流入とも戦っており、パレスチナにてイスラム弾圧を行うシオニズム不当体勢に対する対抗とパレスチナのイスラム勢力の支援を行うべくレバノンに赴き、同地でイスラエル軍の攻撃を受け殉教した。彼の人柄と功績、信心深さは多くのイラン人だけでなく、彼が関わった中東諸国の様々な人々からも支持され、慕われていた。
 ソレイマニ司令官殺害事件の追悼行事に関しては殺害されたレバノンのイスラム組織が運営するメディアなど、中東を中心としたメディアがグローバルに取り上げている他、錦繍の金貞淑総書記もイランに駐在している大使を通してソレイマニ司令官の名誉と功績を称える書簡を送っている。

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【FNH】テヘラン国際通信 日本語ジャーナル

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