都市部にてマネキン規制が強化される。

 革命防衛隊治安維持執行軍及び革命防衛隊人民後備軍(バスィージ)の二つの警察組織のもと主に路上に置かれたマネキンに対するイスラム化キャンペーンを開始したことを公表した。
 今までの規制としては過度にスレンダーで男性を魅了するような女性の体型のものや、反道徳的な格好のもので、これらを店の外やショーウィンドウに設置した場合規制の対象となっていたが、より細かな規制が加わるとしている。
 
 大前提としてショーウィンドウや店の前露天に飾り置く場合のマネキンのドレスコードに関して、例えばいかにも西洋的なネクタイを付けた反イスラム的なものや、明らかに女性の格好をしているのにヒジャブが巻かれていないものが挙げられる。この他にもマネキンに関する規定がより細かく追加された。
 こうした規制に関して服を扱う店側は対応に追われており、マネキンを用いない展示方法を工夫したり、適合していないものを店内に移動させ、適したものを外に置き直すなど四苦八苦していた。またこのほどの規制で女性用の下着を男性店員が販売することが禁止される他、婦人服の専門店に関しては男性の立ち入りを禁ずる看板を設ける規定も加えられた。
 警察組織の担当者は「都市部の店舗はどこも比較的新たな規制強化への対応に関して協力的で、通達した通りの規定事項を守っているが、チェックした内のいくつかの店舗では服装を改めたりマネキンを差し押さえる場面があった。」と語った。
 
 ↑実際に差し押さえられたマネキン
「こうした場面では店側も通達をうまく理解していない場合も多く、説得させるのに時間が掛かった。」と苦言を呈していました。
店側も「イスラム的なドレスコードには理解を示すがキャラクターをモチーフにしたマネキンを極度に政治的として没収するのはいささか納得いかなかった。」と胸の内を語った。
 「イランは厳格なイスラム教を国教とする国であるが今までマネキンの種類は多岐に亘り、そのバリエーションの豊富さはイラン独特の良さでもあると思う。イランの街並みが少し寂しくなっていくと思うと心苦しい。」
と記者に語った。
 こちらはネクタイをしたマネキン。後日ネクタイは撤去されたと言う。「この国でネクタイを売るのは難しのは重々承知しているが果たしてネクタイ=反イスラムと言うロジックが結びつくのか疑問に思いつつも規制には従う。」と店主は述べている。

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【FNH】テヘラン国際通信 日本語ジャーナル

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