イラン護憲評議会 時期大統領候補者4人を公表

 イラン護憲評議会は来週25日に行われる次期イラン大統領選挙の候補者を公表した。来年行われる当落選発表ではなく候補者の公表という例をとる自体は異例中の異例だ。
   サーデグ・ラーリージャーニー氏
今年の4月まで司法長官を務め、現職の公益判別会議議長を務めている。アルファード米大統領の欠席裁判の判決文を読み上げたのが記憶に新しい人物だ。保守的な政治になると予想される。

       ハサン・ホメイニ氏
 ホメイニ師の孫に当たる人物。過去に審査(イマームチェック)で落とされた人物で、改革派寄りの政治思想を持つ。思想と当選経験、政治経験が皆無なのがネックと言われている。
    エブラヒム・ライースィー氏
 保守派に属するベテランの司法関係者で司法府長官や検事総長などの名高い司法ポストを歴任した。行政経験の少なさがネックとされているが最有力候補と見られている。
      ホセイン・タエブ氏
 政治家としての経験は皆無だが長年革命防衛隊の聖職者として勤務し、傘下の民兵組織バシジの司令官を務めた。候補者の中でもこれ以上類を見ないレベルの保守派で、欧州各国の制裁対象者である。
 上記の4名が選挙戦を戦う。一方で国民の視線は冷ややかである。12人いた候補者の中でも特に左派をはじめ保守派にまで候補者が失格になり、投票で保守派以外に属する候補は僅か1人しかいない。
 また今回の候補者は全員シーア派のウラマーのみで構成された点にも注目したい。それは左右問わずウラマー以外の候補に立候補の資格が与えられなかったことになる。
 このことを踏まえると今回の大統領選挙は事実上次の最高指導者を選出するという性格秘めたものであることは確実であり、その結果立候補者の3分の2が失格、聖職者のみの構成になったとし、この点を茶番と表現する人が多いのが実情だ。調べによると過去最低の投票率になるとの見方も有力で、仮に大統領が決まってもその後の政権運営には不安が残る可能性もある。

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【FNH】テヘラン国際通信 日本語ジャーナル

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